
ある地下道を歩いていて発見しました。左側のスロープにはところどころ、平らなところがあります。手すりががたがたになっているのはそのためです。右側のスロープは、一定の坂になっています。 我々専門家がこのような坂道を設計するときには、車椅子や台車などのことを考えます。ところどこりに平らな部分(踊り場)を設け、休めるようにしてあるのです。 我々健常者には、実感しにくいことですが、車椅子や重い台車を押している人にとっては、時々休まないと体力が尽きてしまうのです。それに、立ち止まって別のこともできます。 機能で言えば、《待機場所をつくる》《安心感を与える》《身体を休める》ためですね。 では、右側のスロープに踊り場がないのは、何のためでしょうか。 《勾配を保つ》ため?《歩行を容易にする》?本当でしょうか。私は、別に踊り場があっても普通に歩けます。 もし、右にも踊り場を設けるのであれば、右と左の段差はなくなり、間に手すりを作る必要もありません。 しかもこの手すりは、途中に切れ目がないので、右に入ってしまうと左に移れません。しかもスロープの先が見えません(写真)。つまり、このスロープがこの先どうなっているか分からず、初めての人には直感で選ぶ必要があるのです。 心理的に、広いほうを通るため、写真のように左側を歩く人はいません。 いったい誰が設計したのだろうか。間にある手すりは、ステンレス製の高価なものでした。
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